新型コロナウイルス感染症予防に向けて
北海道と北海道⺠を愛する皆さまへ
北海道内の新型コロナウイルス感染拡⼤を抑えるためのお願い
2020 年 12 ⽉ 25 ⽇
北海道⼤学医学研究院公衆衛⽣学 ⽟腰暁⼦
北海道は現在、警戒ステージ3「感染者がさらに増加し、医療提供体制への負荷がより 一層高まる段階」が継続中です。クリスマス、そして年末年始を迎えても、何となく心が 晴れない方も多いと思います。
皆さまの努力と協力により、北海道では日々の陽性患者数が減少傾向を示しています。 本当に素晴らしい、誇ってよい成果です。ただ、最近ややその傾向が鈍ってきているよう に思えます。また、ウイルスは人を介して広がりますので、年末年始の休みで人の移動、 交流が増えれば、年明けにまた感染が広がっていく可能性は大いにあります。感染者、濃 厚接触者が増えれば、保健所等の行政機関の負担が増え、重症しやすい方たちに広がれ ば、医療機関に多大な負荷がかかります。病床を確保している病院でも、院内でクラスタ ーが生じれば新たな患者を受け入れることが困難になります。特に地方では、限られた病 床と医療従事者で対応せざるを得ません。新型コロナウイルス感染症の重症者だけの問題 ではなく、他の疾病で急を要する患者、手術を予定している患者、あるいは事故にあった 患者にも対応できなくなることが懸念されます。
一方で、誰もが感染する可能性を持っています。感染した人は通常の生活を送る中で感 染しており、その感染は避けられないものであったことを忘れず、感染者やその家族、周 囲の方に接してください。体調が悪い方、感染が心配な方、感染した方が、気兼ねなく症 状を伝え、安心して休み、また治療を受けられる環境、社会に復帰できる環境を皆さんの 心構えで作り守ってください。そして、医療現場や介護施設など、感染が広がれば大きな 被害が生じる場所に、ウイルスが持ち込まれないようにしたいものです。
皆さまには、今後とも、ご自身と大切な方、そして北海道を守るため、偏見を持たず、 リスクを避ける行動をとられることをお願いいたします。
新しい年が全ての人にとって明るいものになるよう行動していきましょう。
北海道の皆様へのお願い
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「換気の悪い密閉空間」、「人が密集している」、「近距離での会話や発声が行われる」ことが重なるような場は避けましょう
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体調が悪い時は外出を控えましょう
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手洗いの習慣を維持しましょう
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熱中症に注意しつつ、人混みが避けられない場所ではマスクをしましょう
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⾃分⾃⾝も感染者になりうると考えて⾏動しましょう
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厚生労働省
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札幌市
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日本疫学会
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